(1)交通事故事件における請求の相手方とその根拠 まず,加害者に対して,民法709条(及び民法710条)に基づいて請求することが可能です。 民法709条では,「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は,これによって生じた…
(2)後遺障害事案における「症状固定」概念の重要性 「症状固定」とは,傷病の症状が安定し,医学上一般に認められた医療を行っても,その医療効果が期待できなくなった状態のことをいう,法律上の概念です。この「症状固定」について,詳しく述べると以下…
(3)後遺症(後遺障害)概念の重要性 世間一般では,後遺症とは,急性期症状(事故直後から一定期間の強い症状)が治ゆした後も,なお残ってしまった機能障害や神経症状などの症状全般のことを指すことが一般的です。しかし,世間一般でいわ…
(4)交通事故事件における損害賠償額算定に関する3つの基準 交通事故事件において損害賠償額を算定する基準としては,大きく3つあります。1つめが,(A)自賠責保険支払基準です。 これは,自賠責保険の被害者請求を行った際に用いられる基準です。2つめが,自動車…