(3)付添看護費
ア (C) 赤本基準
(ア) 入院付添費
a. 赤本では,次のように記載されています。
医師の指示または受傷の程度,被害者の年齢等により必要があれば職業付添人の部分には実費全額,近親者付添人は1日につき6,500円が被害者本人の損害として認められる。
但し,症状の程度により,また,被害者が幼児,児童である場合には,1割~3割の範囲で増額を考慮することがある。
b. また,赤本には,「近親者の付添につき休損相当額を参考に付添看護費用を認めた事例」,「近親者が付添うためアルバイトを雇用した場合に,アルバイト量を損害と認めた事例」が紹介されています。
(イ) 通院付添費
赤本では,次のように記載されています。
症状または幼児等必要と認められる場合には被害者本人の損害として肯定される。
この場合1日につき3,300円。
但し,事情に応じ増額を考慮することがある。
(ウ) 症状固定までの自宅付添費
赤本では,基準については記載されていませんが,症状固定までの自宅付添費を認めた事例が紹介されています。
(エ) 将来介護費
赤本では,次のように記載されています。
医師の指示または小銃の程度により必要があれば被害者本人の損害として認める。
職業付添人は実費全額,近親者付添人は1日につき8,000円。
但し,具体的看護の状況により増減することがある。
イ (A) 自賠責保険支払基準,(B) 旧任意保険統一支払基準
(A) 自賠責保険支払基準では次のように規定されています((B) 旧任意保険統一支払基準も同様です。)。
(ア) 入院中の看護料
原則として12歳以下の子供に近親者等が付き添った場合に1日につき4,100円とする。
(イ) 自宅看護料又は通院看護料
医師が看護の必要性を認めた場合に次のとおりとする。
ただし,12歳以下の子供の通院等に近親者等が付き添った場合には医師の証明は要しない。
a. 厚生労働大臣の許可を受けた有料職業紹介所の紹介による者
立証資料等により必要かつ妥当な実費とする。
b. 近親者等
1日につき2,050円とする。
(ウ) (ア)又は(イ)b.の額を超えることが明らかな場合
近親者等に休業損害が発生し,立証資料等により,(ア)又は(イ)b.の額を超えることが明らかな場合は,必要かつ妥当な実費とする。
ウ 比較
付添費の金額に差がある点及び将来介護費が認められる可能性があるかないかの点で,(A) 自賠責保険支払基準及び(B) 旧任意保険統一支払基準と(C) 赤本基準との間では差があります。