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5 建物明渡請求

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5 建物明渡請求

5 建物明渡請求

(1) 建物明渡請求とは

建物明渡請求とは,賃料が滞納されたことなどを理由として賃貸借契約 を解除する場合のように,賃貸借契約や使用貸借契約 の終了原因があることなどに基づいて,建物所有者や建物の賃貸人(貸主)が建物の賃借人(借主,借家人)などの建物の占有者に対し建物を明け渡すことを求めるものです。
なお,建物所有者と建物の賃貸人(貸主)は一致することが一般的ですが,一致しない場合もあります。
建物の明渡しを求める際には,その明渡しを求めるとともに,建物明渡しまでの賃料や賃料相当損害金* の支払を求めるのが一般的です。

(2) 建物明渡しの類型

ア 建物明渡しの類型としては,以下の(ア)及び(イ)の場合があります。

(ア) 賃貸借契約終了に基づく場合
(建物所有権に基づいて建物明渡しを求めたのに対し,抗弁 として賃貸借契約の存在を主張され,再抗弁 として賃貸借契約終了を主張する場合を含む。)

(イ) 使用貸借契約終了に基づく場合
(建物所有権に基づいて建物明渡しを求めたのに対し,抗弁として使用貸借契約の存在を主張され,再抗弁として使用貸借契約終了を主張する場合を含む。)

イ 前記ア(ア)の賃貸借契約終了に基づき建物明渡しを求める場合(所有権に基づいて建物明渡しを求めたのに対し,抗弁として賃貸借契約の存在を主張され,再抗弁として賃貸借契約終了を主張する場合を含む。)における賃貸借契約終了の理由には,以下の(ア)~(エ)があります。
(ア) 賃貸借契約解除を理由とする場合
(イ) 賃貸借契約の期間満了を理由とする場合
(ウ) 賃貸借契約の解約申入れを理由とする場合
(エ) 賃貸借契約を合意解約する場合

(3) 賃貸借契約解除を理由とする賃貸借契約終了に基づく建物明渡請求

ア 解除権の発生原因事実(解除原因)

(ア) 契約解除を理由として賃貸借契約終了に基づき建物明渡しを請求するには,解除権の発生原因事実(解除原因)が必要となります。
建物所有権に基づいて建物明渡しを求める場合においても,抗弁として賃貸借契約の締結などを主張されたときには,再抗弁として,解除権の発生原因事実(解除原因)が必要となります。

(イ) 解除権の発生原因事実(解除原因)としては,以下のa.~f.が挙げられます。
a.賃料不払い
b.用法違反
c.無断増改築
d.無断転貸・賃借権の無断譲渡
e.暴力団排除条項(暴排条項)違反
f.禁止条項違反

イ 信頼関係破壊の法理

一時使用目的の建物賃貸借契約の場合には借地借家法が適用されませんが(同法第40条),それ以外の建物賃貸借契約については借地借家法が適用されます。
借地借家法の適用がある建物賃貸借契約においては,解除権の発生原因事実(解除原因)が存在するとしても,不動産賃貸借契約解除の場面においては,賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない特段の事情が存するときには,賃貸借契約の解除が認められません(信頼関係破壊の法理/最三小判昭39.7.28民集18巻6号1220頁参照)。

ウ 前記ア(イ)a.の「賃料不払い」の場合

(ア) 一時使用目的以外の建物賃貸借契約においては,一般的に,賃料不払いが3か月分以上となった場合には,賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない特段の事情が存するとはいえない(解除が認められる)と考えられています。

(イ) なお,賃料不払いが1~2か月分にとどまる場合,それだけではただちに解除が認められないものの,信頼関係維持困難の一事情にはなるので(東京地判平7.10.11判タ915号158頁参照),賃料不払以外の解除原因と相まって,解除が認められることがあります。

(ウ) 雨漏りがするような場合に,賃貸人(貸主,大家)が修繕しないことで賃料の支払を拒めるかどうかというトラブルがよく生じます。
賃貸人(貸主,大家)が建物の修繕をしないために建物の使用収益が不能または著しく困難になった場合には,賃借人(借主,借家人)は以後の賃料支払義務を免れるので(大阪高判平9.12.4判タ992号129頁),このような場合には賃料不払いを解除権の発生原因事実(解除原因)とする解除が認められません。
他方で,使用収益に著しい支障が生じていない場合には,賃借人は,賃貸人が修繕義務を履行しないからといって賃料全部の支払義務を拒むことはできないので(最一小判紹38.11.28民集17巻11号1477頁参照),このような場合には賃料不払いを理由として,賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない特段の事情が存するとはいえません(解除が認められます)。

エ 前記ア(イ)b.の「用法違反」の場合

用法違反とは,賃貸借契約において用法が定められているのに,それに違反する場合をいいます。
用法違反の典型的な例として,建物賃貸借契約において,住居として使用すると定められて賃借したにもかかわらず事務所や店舗として使用した場合が挙げられます。
賃貸借契約に定めた用法と異なる方法で使用をしたと認められる場合,契約で定めた用法と実際に使用した用法に実質的な差がほとんどないような場合を除き,賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない特段の事情が存するとはいえない(解除が認められる)と考えられています。

オ 前記ア(イ)c.の「無断増改築」の場合

建物の賃借人(借主,借家人)は,自己の所有物でない建物を,賃貸人(貸主,大家)に無断で増改築をすることは許されません。
そのため,建物の窓に鉄板を打ち付けるといった,無断増改築といえる行為がなされたと認められれば,賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない特段の事情が存するとはいえない(解除が認められる)と考えられています。

カ 前記ア(イ)d.の「無断転貸・賃借権の無断譲渡」の場合

建物賃貸借契約に無断転貸や賃借権の無断譲渡を禁じる特約が定めている場合はもちろん,定めていない場合であっても,建物の無断転貸や賃借権の無断譲渡は許されず(民法第612条第1項),建物の無断転貸や賃借権の無断譲渡の解除が認められることが原則です(同条第2項参照)。
もっとも,Aが賃借していた物件にAとともに居住していたBに対し賃借権が譲渡されてAが同物件を退去した場合のように,建物の利用形態に大きな変化がないときなどには,賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない特段の事情が存するとして解除が認められません。

キ 前記ア(イ)e.の「暴力団排除条項(暴排条項)違反」の場合

建物賃貸借契約において,「賃借人または入居者が暴力団またはその関係者であることが判明したこと」などを解除理由とするなどの特約(暴力団排除条項(暴排条項))を設けた場合に,賃借人や入居者が暴力団員であることが判明したときには,賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない特段の事情が存するとはいえない(解除が認められる)と考えられています。

ク 前記ア(イ)f.の「禁止条項違反」の場合

建物賃貸借契約における一般的な契約書には,共同生活の秩序を守り,他人の迷惑になることを禁止するといった条項が設けられています。
建物が暴力団事務所として使用されている場合などには,このような一般的な条項も解除権の発生原因事実(解除原因)となります。

(4) 賃貸借契約の期間満了を理由とする建物明渡請求

ア 借地借家法の適用の有無

賃貸借契約の期間満了を理由とする建物明渡請求については,以下の(ア)のときと(イ)のときとで取扱いが異なります。
(ア) 一時使用目的の建物賃貸借の場合
(イ) 一時使用目的以外の建物賃貸借の場合

イ 前記ア(ア)の「一時使用目的の建物賃貸借」の場合

(ア) 一時使用目的の建物賃貸借契約の例としては,選挙期間中だけ選挙事務所として使用する目的で賃貸借契約を締結する場合が挙げられます。
一時使用目的の建物賃貸借に該当するかどうかは,賃貸借の目的,動機,その他諸般の事情から,当該賃貸借を短期間に限って存続させる趣旨のものであることが客観的に判断されることが必要です。

(イ) 一時使用目的の建物賃貸借については,借地借家法の規定が適用されません(同法第40条)。
一時使用目的の建物賃貸借については,民法の規定が適用されることとなり,期間満了により建物賃貸借契約が終了します(民法第622条,第597条第1項)。
そのため,一時使用目的の建物賃貸借については,期間満了をもって,明渡しを求めることができます。

ウ 前記ア(イ)の「一時使用目的以外の建物賃貸借の場合」

一時使用目的以外の建物賃貸借契約における期間満了を理由とする建物明渡請求については,設定された借家権の種類ごとに取扱いが異なってきます。
借家権の種類には,以下の(ア)~(ウ)があります。
(ア) 普通借家権
(イ) 定期借家権
(ウ) 終身借家権

エ 前記ウ(ア)の「普通借家権」の場合

(ア) 普通借家権とは
普通借家権とは,借地借家法第38条及び第39条に定める建物賃貸借(定期借家)以外のものであって,借地借家法第26条~第28条,第30条の適用を受けて,契約の更新が保障されているものをいいます。
普通借家権が設定された場合,以下のa.のときとb.のときとで取扱いが異なり,a.のときは期間満了により借家契約が終了する場合がある一方で,b.のときは解約申入れによってしか借家契約が終了しません。
a. 存続期間の定めがある借家契約

b. 存続期間の定めのない借家契約

(イ) 前記(ア)a.の場合における更新拒絶または条件変更の通知

a. 存続期間を定めて建物賃貸借をした場合に,当事者が借家関係を更新させずに終了させるためには,期間満了の1年前から6か月前までの間に,後記(ウ)記載の正当事由を具備した上で,契約の相手方に対して更新しない旨の通知または契約条件を変更しなければ更新しない旨の通知をしなければなりません(借地借家法第26条第1項本文)。

b. 前記a.の更新拒絶または条件変更通知をした場合であっても,存続期間満了後も賃借人(借主,借家人)がなお建物の使用を継続するときには,賃貸人(貸主,大家)がさらに遅滞なく異議を述べなければなりません(借地借家法第26条第2項)。

(ウ) 前記(ア)a.の場合における正当事由の具備の必要性
a. 建物の賃貸人(貸主,大家)が賃借人(借主,借家人)に対して行う場合の前記(イ)a.の更新拒絶または条件変更通知については,正当事由を具備していることが必要です(借地借家法第28条)。
正当事由の有無については,「建物の使用を必要とする事情」が基本的判断要素となります。
また,以下の(a)~(c)の事情が付随的な判断要素となります。
(a) 建物の賃貸借に関する従前の経過
(b) 建物の利用状況及び建物の現況
(c) 建物の賃貸人が建物の明渡しの条件としてまたは建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出

b. 前記(イ)a.もしくはb.または(ウ)a.の要件を充たさなくても期間満了となるといった,賃借人に不利な特約は無効となります(借地借家法第30条)。
よほどの事情がない限り,正当事由を具備したということにはならない扱いとなっておりますが,前記(イ)a.及びb.並びに(ウ)a.の要件を充たした場合には,賃貸借契約の期間満了を理由とする建物明渡しを求めることができます。

c. 他方で,正当事由を具備していない場合には,借家契約は,存続期間の定めがないものとして,その他の点は従前の契約と同一条件で更新されることになり,これを法定更新といいます(借地借家法第26条第1項)。

オ 前記ウ(イ)の「定期借家権」の場合

(ア) 定期借家権とは
a. 定期借家権とは,契約で定めた期間の満了により,更新することなく契約が終了する借家契約をいいます。
b. 定期借家権を設定するには,公正証書によるなど書面によって契約をする必要があります(借地借家法第38条第1項)。
また,建物の賃貸人(貸主,大家)は,あらかじめ,建物の賃借人(借主,借家人)に対し,その建物の賃貸借は契約の更新がなく,期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて,その旨を記載した書面を交付して説明しなければなりません(同条第2項)。

c. 定期借家権が設定された場合,以下の(a)のときと(b)のときとで取扱いが異なります。
(a) 期間が1年未満の場合の定期借家契約
(b) 期間が1年以上の場合の定期借家契約

(イ) 前記(ア)c.(a)の「期間が1年未満の場合の定期借家契約」の場合
前記(ア)c.(a)の「期間が1年未満の場合の定期借家契約」の場合,賃貸借契約の期間満了を理由とする建物明渡しを求めることができます。

(ウ) 前記(ア)c.(b)の「期間が1年以上の場合の定期借家契約」の場合
前記(ア)c.(b)の「期間が1年以上の場合の定期借家契約」の場合,建物の賃貸人(貸主,大家)が,期間の満了の1年前から6か月前までの間に,建物の賃借人(借主,借家人)に対し,期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしていたときには,賃貸借契約の期間満了を理由とする建物明渡しを求めることができます(借地借家法第38条第4項本文)。
また,期間の満了の1年前から6か月前までの間に上記通知がなされなかった場合であっても,建物の賃貸人(貸主,大家)が,期間の満了までの間に,建物の賃借人(借主,借家人)に対し,期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしていたときには,その通知の日から6か月を経過した時点で建物賃貸借契約が終了するので,賃貸借契約の期間満了を理由とする建物明渡しを求めることができます(借地借家法第38条第4項ただし書)。

カ 前記ウ(ウ)の「終身借家権」の場合

(ア) 終身借家権とは
a. 終身借家権とは,高齢者単身・夫婦世帯などが終身にわたり安心して賃貸住宅に居住できる仕組みとして,賃借人(借主,借家人)が生きている限り存続し,死亡したときに終了する賃借人(借主,借家人)本人一代限りの借家契約を結ぶことができる制度です。

b. 終身借家権には,以下の(a)及び(b)の場合があります。
(a) 不確定期限付建物賃貸借
(b) 期間付死亡時終了建物賃貸借

c. 終身借家権を設定する要件は,以下の(a)~(e)です(高齢者の居住の安定確保に関する法律第52条)。
(a) 終身借家権の対象となる建物の賃貸人(貸主,大家)が,賃貸事業を行うに際して,都道府県知事の認可を受けていること
(b) 賃借人(借主,借家人)本人が満60歳以上であること
(c) 賃借人(借主,借家人)本人が単身であることまたは同居者が配偶者(内縁を含む。)もしくは満60歳以上の親族であること
(d) 終身借家権の対象となる建物が高齢者の身体機能に対応し,段差のない床・浴室等の手すり,幅の広い廊下を備えたものであるなどの要件を充たしたバリアフリー住宅であること
(e) 公正証書によるなど書面によって契約をすること
また,前記b.(a)の期間付死亡時終了建物賃貸借の場合には,上記(a)~(e)の要件に加えて,以下の(f)の要件も充たす必要があります。
(f) 賃借人となろうとする者から,特にその旨の申出がなされたこと(高齢者の居住の安定確保に関する法律第57条)

(イ) 前記(ア)b.(a)の「不確定期限付建物賃貸借」の場合
a. 不確定期限付建物賃貸借の終身借家権とは,賃借人(借主,借家人)本人が死亡したときに契約が終了するものです。

b. 賃借人(借主,借家人)本人が死亡した場合,同居者は,その死亡の事実を知った日から1か月を経過するまでの間は,引き続きその建物に居住することができます(高齢者の居住の安定確保に関する法律第61条第1項)。

c. 賃借人(借主,借家人)本人が死亡した場合,同居者が,その死亡の事実を知った日から1か月以内に,賃貸人(貸主,大家)に対し,引き続き居住する旨を申し出たときは,賃貸人(貸主,大家)は,その同居人との間で,終身借家契約を締結しなければなりません(高齢者の居住の安定確保に関する法律第62条第1項)。

d. そのため,不確定期限付建物賃貸借の終身借家権が設定されたときは,前記c.の申し出がなされない場合に限り,賃借人(借主,借家人)本人が死亡し,同居者がその死亡の事実を知った日から1か月を経過したときに,期間満了を理由とする建物の明渡しを求めることができます。

(ウ) 前記(ア)b.(b)の「期間付死亡時終了建物賃貸借」の場合
a. 期間付死亡時終了建物賃貸借の終身借家権とは,賃貸借の期間が定められたもので,その期間の満了か賃借人(借主,借家人)本人が死亡したときに契約が終了するものです(高齢者の居住の安定確保に関する法律第57条)。

b. 期間付死亡時終了建物賃貸借において定められた期間が満了する前に賃借人(借主,借家人)本人が死亡しなかった場合には,当該期間が満了したときに,建物賃貸借契約が終了します。

c. 期間付死亡時終了建物賃貸借において定められた期間が満了する前に賃借人(借主,借家人)本人が死亡した場合,同居者は,その死亡の事実を知った日から1か月を経過するまでの間は,引き続きその建物に居住することができます(高齢者の居住の安定確保に関する法律第61条第1項)。

d. 期間付死亡時終了建物賃貸借において定められた期間が満了する前に賃借人(借主,借家人)本人が死亡した場合,同居者が,その死亡の事実を知った日から1か月以内に,賃貸人(貸主,大家)に対し,引き続き居住する旨を申し出たときは,賃貸人(貸主,大家)は,その同居人との間で,その期間が満了するときまで存続する期間付終身借家契約を締結しなければなりません(高齢者の居住の安定確保に関する法律第62条第2項)。

e. そのため,期間付死亡時終了建物賃貸借の終身借家権が設定されたときは,期間付死亡時終了建物賃貸借において定められた期間が満了する前に賃借人(借主,借家人)本人が死亡しなかった場合には当該期間が満了したとき,期間付死亡時終了建物賃貸借において定められた期間が満了する前に賃借人(借主,借家人)本人が死亡した場合には,前記d.の申し出がなされない場合に限り,賃借人(借主,借家人)本人が死亡し,同居者がその死亡の事実を知った日から1か月を経過したときに,期間満了を理由とする建物の明渡しを求めることができます。

(5) 賃貸借契約の解約申入れを理由とする賃貸借契約終了に基づく建物明渡請求

ア 借地借家法の適用の有無

賃貸借契約の期間満了を理由とする建物明渡請求については,以下の(ア)のときと(イ)のときとで取扱いが異なります。
(ア) 一時使用目的の建物賃貸借の場合
(イ) 一時使用目的以外の建物賃貸借の場合

イ 前記ア(ア)の「一時使用目的の建物賃貸借」の場合

(ア) 一時使用目的の建物賃貸借契約の例としては,選挙期間中だけ選挙事務所として使用する目的で賃貸借契約を締結する場合が挙げられます。
一時使用目的の建物賃貸借に該当するかどうかは,賃貸借の目的,動機,その他諸般の事情から,当該賃貸借を短期間に限って存続させる趣旨のものであることが客観的に判断されることが必要です。

(イ) 一時使用目的の建物賃貸借については,借地借家法の規定が適用されません(同法第40条)。
一時使用目的の建物賃貸借契約における解約申入れの規定上,当事者間で民法の規定と異なる特約を定めていた場合には,解約申入れの可否については当該特約の定めに従います。

一時使用目的の建物賃貸借について,当事者間で民法の規定と異なる特約を定めていなかった場合には,民法の規定が適用されることとなり,賃貸借の期間を定めなかったときや,賃貸借の期間を定めていた場合でも当事者の一方または双方がその期間内に解約をする権利を留保していたときには,いつもで解約を申し入れることができます(民法第617条第1項柱書,第618条)。

この場合,解約申入日から3か月を経過したときに建物賃貸借契約は終了します(民法第617条第1項第2号,第618条)。
そのため,一時使用目的の建物賃貸借については,当事者間で解約申入れを不可とする特約を締結していない限り,解約申入れを理由として,明渡しを求めることができます。

ウ 前記ア(イ)の「一時使用目的以外の建物賃貸借の場合」

一時使用目的以外の建物賃貸借契約における賃貸借契約の解約申入れを理由とする建物明渡請求については,設定された借家権の種類ごとに取扱いが異なってきます。
借家権の種類には,以下の(ア)~(ウ)があります。
(ア) 普通借家権
(イ) 定期借家権
(ウ) 終身借家権

エ 前記ウ(ア)の「普通借家権」の場合

(ア) 普通借家権とは
普通借家権とは,借地借家法第38条及び第39条に定める建物賃貸借(定期借家)以外のものであって,借地借家法第26条~第28条,第30条の適用を受けて,契約の更新が保障されているものをいいます。

(イ) 普通借家権における解約申入れ
a. 以下の(a)~(c)の場合,存続期間の定めのない建物賃貸借となります。
(a) 契約当初から存続期間の定めがない場合
(b) 期間を1年未満とする建物賃貸借の場合(借地借家法第29条第1項)
(c) 借家契約が法定更新された場合の更新後の借家契約(借地借家法第26条第1項ただし書)

b. 存続期間の定めのない建物賃貸借の場合及び存続期間の定めがある場合でも当事者の一方または双方がその期間内に解約をする権利を留保していたときには,当事者は,いつでも解約を申し入れることができます(民法第617条第1項,第618条)。
賃借人(借主,借家人)が解約を申し入れた場合,当事者間で解約申入れについての特約を定めているときにはその特約に従い,特約を定めていないときには,解約申入れの日から3か月を経過することによって建物賃貸借契約は終了します(民法第617条第1項第2号)。

c. 賃貸人(貸主,大家)が解約を申し入れた場合,それが後記e記載の正当事由を具備したものであれば,解約申入れの日から6か月を経過することによって建物賃貸借契約は終了します(借地借家法第27条第1項)。

d. 前記cの賃貸人(貸主,大家)からの解約申入れから6か月を経過した場合であっても,賃借人(借主,借家人)がなお建物の使用を継続するときには,賃貸人(貸主,大家)がさらに遅滞なく異議を述べなければなりません(借地借家法第27条第2項,第26条第2項)。

e. 前記cの賃貸人(貸主,大家)からの解約申入れについては,正当事由を具備していることが必要です(借地借家法第28条)。
正当事由の有無については,「建物の使用を必要とする事情」が基本的判断要素となります。
また,以下の(a)~(c)の事情が付随的な判断要素となります。
(a) 建物の賃貸借に関する従前の経過
(b) 建物の利用状況及び建物の現況
(c) 建物の賃貸人が建物の明渡しの条件としてまたは建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出

f. 前記c.~e.の要件を充たさなくても賃貸人(貸主,大家)が解約を申し入れることができるといった,賃借人(借主,借家人)に不利な特約は無効となります(借地借家法第30条)。

g. よほどの事情がない限り,正当事由を具備したということにはならない扱いとなっておりますが,前記c.~e.の要件を充たした場合には,賃貸借契約の解約申入れを理由とする建物明渡しを求めることができます。

オ 前記ウ(イ)の「定期借家権」の場合

(ア) 定期借家権とは
定期借家権の概要については,前記(4)オ(ア)記載のとおりです。

(イ) 定期借家権における解約申入れ
a. 定期借家権においても,賃貸人(貸主,大家)からの解約申入れについては,普通借家権の場合と同様です。

b. 定期借家権における賃借人(借主,借家人)からの解約申入れに関し,居住の用に供する建物の賃貸借(床面積(建物の一部分を賃貸借の目的とする場合にあっては,当該一部分の床面積)が200㎡未満の建物にかかるものに限る。)において,転勤・療養・親族の介護その他のやむを得ない事情により,建物の賃借人(借主,借家人)が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは,建物の賃借人(借主,借家人)は,建物の賃貸借の解約を申し入れることができます(借地借家法第38条第5項前段)。

c. この場合においては,建物の賃貸借は,解約申入日から1か月を経過することによって終了します(同項後段)。

d. なお,上記規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは無効となります(同条第6項)。

e. 前記bの規定に抵触しない場合,定期借家権における賃借人(借主,借家人)からの解約申入れの取扱いは,普通借家権の場合と同様です。

カ 前記ウ(ウ)の「終身借家権」の場合

(ア) 終身借家権とは
終身借家権の概要については,前記(4)カ(ア)記載のとおりです。

(イ) 賃貸人(貸主,大家)からの解約申入れ

a. 終身借家権においては,以下の(a)または(b)の場合に,都道府県知事の承認を受けた上で,賃貸人(貸主,大家)から賃借人(借主,借家人)に対して解約を申し入れることができます(高齢者の居住の安定確保に関する法律第58条第1項)。

b. なお,この規定に反する特約で賃借人に不利なものは,無効となります(高齢者の居住の安定確保に関する法律第第60条)。
(a) 認可住宅の老朽,損傷,一部の滅失その他の事由により,家賃の価額その他の事情に照らし,当該認可住宅を,高齢者の居住の安定確保に関する法律第54条第1号に掲げる基準等を勘案して適切な規模,構造及び設備を有する賃貸住宅として維持し,または当該賃貸住宅に回復するのに過分の費用を要するに至ったとき
(b) 賃借人(一戸の認可住宅に賃借人が2人以上いるときは,当該賃借人の全て)が認可住宅に長期間にわたって居住せず,かつ,当面居住する見込みがないことにより,当該認可住宅を適正に管理することが困難となったとき

c. 解約申入れから6か月の経過により終身借家権は終了します(借地借家法第27条第1項)。

(ウ) 賃借人(借主,借家人)からの解約申入れ
a. 終身借家権においては,以下の(a)~(d)のいずれかに該当する場合に,賃借人(借主,借家人)は,賃貸人(貸主,大家)に対して解約を申し入れることができます(高齢者の居住の安定確保に関する法律第59条)。
(a) 療養,老人ホームへの入所その他のやむを得ない事情により,賃借人が認可住宅に居住することが困難となったとき
(b) 親族と同居するため,賃借人が認可住宅に居住する必要がなくなったとき
(c) 認可事業者が,高齢者の居住の安定確保に関する法律第68条の規定による命令に違反したとき
(d) 当該解約の期日が,当該申入れの日から6か月以上経過する日に設定されているとき

b. 前記a.(a)~(c)の場合には,解約申入日から1か月の経過により終身借家権は終了します。
前記a.(d)の場合には,当該解約の期日が到来することにより終身借家権は終了します。

c. なお,前記a.及びb.の規定に反する特約で賃借人に不利なものは,無効となります(高齢者の居住の安定確保に関する法律第第60条)。

(エ) まとめ
前記(イ)または(ウ)に従った解約申入れにより賃貸借契約が終了する場合には,それを理由として建物明渡しを求めることができます。

(6) 合意解約を理由とする賃貸借契約終了に基づく建物明渡請求

借地借家法の適用がある建物賃貸借契約などの場合であっても,賃貸人(貸主,大家)と賃借人(借主,借家人)が賃貸借契約を合意解約することについてはなんらの制限もありません。
そのため,合意解約を理由として賃貸借契約終了に基づき建物明渡しを求めることができます。

(7) 使用貸借契約終了に基づく建物明渡請求

ア 使用貸借の終了事由

使用貸借は,以下の(ア)~(ウ)の場合,当然に終了します。
(ア) 当事者が使用貸借の期間を定めた場合に,その期間が満了した場合(民法第596条第1項)
(イ) 当事者が使用貸借の期間を定めなかった場合に,使用及び収益の目的を定めたときに,借主がその目的に従い使用及び収益を終えたとき(同条第2項)
(ウ) 借主が死亡したとき(同条第3項)

イ 使用貸借の解除事由

(ア) 以下のa.~e.の場合,貸主は使用貸借契約を解除することができます。
a. 書面による使用貸借ではない場合で,借主が建物の引渡しを受け取るまでの間(民法第593条の2)
b. 借主が,契約または目的物の性質によって定まった用法に従った使用収益をする義務に違反したとき(民法第594条第1項・第3項)
c. 借主が,貸主の承諾を得ることなく第三者に対し借用物の使用収益をさせたとき(同条第2項・第3項)
d. 当事者が使用貸借の期間を定めなかった場合に,使用及び収益の目的を定めたときに,その目的に従い借主が使用及び収益をするのに足りる期間を経過したとき(民法第598条第1項,第597条第2項)
e. 当事者が使用貸借の期間及び使用収益の目的を定めなかったとき(民法第598条第2項)

(イ) 借主はいつでも使用貸借契約を解除することができます(民法第598条第3項)。

ウ まとめ

前記アの各規定に基づき使用貸借が当然に終了した場合または前記イの各規定に基づき使用貸借契約が解除されたことにより同契約が終了した場合には,貸主は借主に対し建物明渡しを求めることができます。

(8) 占有主体とその特定

ア 占有主体特定の必要性

解除権の発生原因事実(解除原因)が備わっており,その程度が信頼関係破壊の程度に至っている場合のように,賃貸借契約を終了させることが可能な場合であっても,占有の主体を正確に把握しない限り,建物明渡しを求めることができません。
また,保全段階においても,原則として占有主体(債務者)を特定することが求められる上,債務者を特定しないで発する占有移転禁止の仮処分(民事保全法第25条の2)という手段を用いる場合でも,その手段をとる前提として占有主体特定のための可能な限りの調査が必要とされています(後記ウ参照)。
そのため,占有主体を特定することが求められます(横浜弁護士会民事介入暴力対策委員会・総合法律相談センター『民事介入暴力対策マニュアル-誰にでも解決できる民暴事件-【改訂版】』38頁)。

イ 賃借人(借主,借家人)を占有主体と捉えるべきこと

賃貸借契約における賃借人(借主,借家人)は,無断転貸または賃借権の無断譲渡の事案のように,賃借人(借主,借家人)自身は既に建物に居住していないような場合であっても,占有主体と捉えるべきです。

現在は居住していないことを理由に賃借人を占有主体と捉えないで占有移転禁止の仮処分(民事保全法第23条第1項)等を行った場合,保全執行段階で執行官が賃借人を占有主体と捉えるような事情が生じたような場合(公共料金の明細書上,契約者が賃借人名義となっている場合など)に執行不能に陥ってしまう可能性がある一方,賃貸借契約書上で賃借人(借主,借家人)として署名押印している以上,保全執行段階で占有者でないと認定されることはまず考えられないからです(前掲『民事介入暴力対策マニュアル-誰にでも解決できる民暴事件-【改訂版】』38~39頁)。

ウ 債務者を特定しないで発する占有移転禁止の仮処分命令

(ア) 意義と留意点
占有移転禁止の仮処分命令申立てに先立ち,現実に複数の者が占有しているが上下関係や全員の氏名を特定できないなど,どうしても占有主体を特定することができない場合には,債務者を特定しないで発する占有移転禁止の仮処分命令(民事保全法第25条の2第1項)を申し立てることができます。

ただし,この申立てにあたっては,「債務者を特定することを困難とする特別の事情」が必要であるから,現地調査や近隣の聞き取り調査等,できる限りの調査をしたが占有者を特定できなかった事情を明らかにした書面(報告書,陳述書等)や電気・ガス・水道等の契約者の照会や電話加入権の契約者の照会を行ったが回答が得られなかったことを示す書面などを用意する必要があります。

また,発令時には債務者を特定できなくとも発令してもらえるものの,保全執行時に執行官が債務者を特定できなかった場合には執行不能となってしまうため,占有認定のための可能な限りの調査が必要なことには変わりはないことに注意を要します(前掲『民事介入暴力対策マニュアル-誰にでも解決できる民暴事件-【改訂版】』39頁)。

(イ) 活用例
占有移転禁止の仮処分命令という手段を用いる際には,賃借人(借主,借家人)など特定できる債務者として扱った上で,賃借人(借主,借家人)など特定できる債務者以外の者が占有者として存在する場合に備えて,債務者不特定の占有者を追加する体裁とするのが現実的です(前掲『民事介入暴力対策マニュアル-誰にでも解決できる民暴事件-【改訂版】』39~40頁)。

(9) 占有移転禁止の仮処分命令申立てなど

ア 占有移転禁止の仮処分命令申立ての必要性

保全命令 の一種である占有移転禁止の仮処分命令が発令された上でそれに基づく保全執行* が発令されることなく,建物の賃貸人(貸主,大家)が建物の賃借人(借主,借家人)などの建物の占有者に対し建物明渡請求訴訟を提起して勝訴判決を取得した場合であっても,その訴訟の口頭弁論終結前に建物の賃借人(借主,借家人)などの建物の占有者がその占有を第三者に移転していたときには,その第三者に対し建物の明渡しを求めることができません(この場合,その第三者に対し改めて建物明渡請求訴訟を提起する必要が生じます。)。
そこで,建物の占有者が占有を移転するおそれがある場合には,建物明渡請求訴訟を提起する前に,建物の占有移転禁止の仮処分命令を申し立てておく必要があります。

イ 占有移転禁止の仮処分命令などの効果

(ア) 建物の占有移転禁止の仮処分命令を申し立て,裁判所に同命令を発出してもらった後は,すみやかに保全執行を申し立て,保全執行を行う必要があります。

(イ) 占有移転禁止の仮処分命令の執行がされたときは,賃貸人(貸主,大家)は,建物明渡請求訴訟における判決などの債務名義に基づき,以下のa.及びb.に掲げる者に対し,係争物の引渡しまたは明渡しの強制執行をすることができるようになります(民事保全法第62条第1項)。
なお,以下のb.は転借人など,賃借人(借主,借家人)など元の占有者から占有を譲り受けた者を指すのに対し,以下のa.は不法占拠者など賃借人(借主,借家人)など元の占有者から占有を譲り受けることなく建物を占有した者を指します。

a. 当該占有移転禁止の仮処分命令の執行がされたことを知って当該係争物を占有した者

b. 当該占有移転禁止の仮処分命令の執行後にその執行がされたことを知らないで当該係争物について債務者の占有を承継した者

(ウ) 当該係争物について債務者の占有を承継した者(前記(イ)b.)でない場合で,かつ当該占有移転禁止の仮処分命令の執行がされたことを知らずに当該係争物を占有した者に対しては,民事保全法第62条第1項の規定は適用されません。
もっとも,「占有移転禁止の仮処分命令の執行後に当該係争物を占有した者」は,その執行がされたことを知って占有したものと推定されます(同条第2項)。
この推定を覆すことは困難であり,現実には,民事保全法第62条第1項の規定が適用されない場合というのはまず想定できません。
結局,建物の占有移転禁止の仮処分命令及び保全執行を経ることで,保全執行時の占有者を相手取って建物明渡請求訴訟を提起して判決などの債務名義を取得すれば,保全執行以後に建物の占有者が占有を第三者に移転したとしても,その第三者に対し改めて建物明渡しを求める必要はなくなります。

(10)建物明渡しの強制執行

ア 建物明渡しを認める判決が下された場合でも,賃借人(借主,借家人)などの建物の占有者が任意に明け渡さない事態は多々生じます。
このような場合,建物明渡しの強制執行の申立てが必要になります。

イ 建物明渡しを認める判決などの債務名義に執行文 を付与してもらうなどした上で建物明渡しの強制執行を申し立てた後,1か月以内に建物を退去するよう明渡しの催告を行った上で,明渡断行がなされます。
明渡断行の際に占有者の荷物が残置されていた場合には,その残置物を1か月ほど倉庫で保管した後に廃棄される取扱いが多くなっています。

ウ 明渡断行及び残置物の保管に関し執行業者へ支払う費用はかなり多額になりますので,建物明渡しを求める場合には,この点を念頭に置かなければなりません。


賃貸借契約

「賃貸借契約」とは,一方当事者(賃貸人,貸主,大家,地主)が,ある目的物を相手方(賃借人,借主,借地人)に使用収益させて対価(地代,賃料など)を受け取る契約(お金を払って貸してもらう契約)をいいます。

使用貸借契約

「使用貸借契約」とは,一方当事者(借主)が無償で使用収益した後に返還することを約束して,相手方(貸主)からある目的物を受け取ることを内容とする契約(無料で貸してもらう契約)をいいます。

賃料相当損害金

「賃料」は,賃貸借契約に基づき,支払う必要があるもののため,賃貸借契約が解除などにより終了した後には「賃料」の支払義務はありません。
しかし,賃貸借契約終了後の元賃借人が建物を明け渡さず建物を利用している場合には,これまで負担していた賃料と同額の損害を与えていることとなるので,「賃料」と同額の「賃料相当損害金」の支払義務を負うこととなります。

抗弁

「抗弁」とは,民事訴訟において,原告の請求の根拠となる事実(請求原因事実)と両立しつつ,請求原因から生じる法律的な効果を排斥する主張をいいます。
例えば,AがBに対しお金を貸したと主張して貸金の返還を求める場合に,最後の貸し借りから10年以上が経過しているとして消滅時効を援用するという被告の主張が「抗弁」にあたります。

再抗弁

「再抗弁」とは,民事訴訟において,被告の抗弁に対し,被告の抗弁と両立しつつ,抗弁から生じる法律的な効果を排斥する主張をいいます。
例えば,AがBに対しお金を貸したと主張して貸金の返還を求める場合に,被告から最後の貸し借りから10年以上が経過しているとして消滅時効を援用するという抗弁を出されたのに対し,3年前に貸金請求訴訟を提起して消滅時効は中断しているという原告の主張が「再抗弁」にあたります。

保全命令

「保全命令」とは,民事保全法に規定された民事保全の命令のことをいいます。
保全命令には,仮差押命令と仮処分命令とがあります。

保全執行

「保全執行」とは,保全命令手続で出された保全決定の内容を具体的に実現する手続です。

執行文

「執行文」とは,民事執行手続において,請求権が存在し,強制執行できる状態であることを公証するために,裁判所書記官が付与する文言のことをいいます。
「債権者は,債務者に対し,この債務名義に基づき強制執行することができる。」という内容の執行文言が付されることで,強制執行が可能になります。

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